Take UME より新入荷作品のお知らせ

洋画家 鈴木信太郎の画稿が入荷いたしました。

 

 

鈴木信太郎

鈴木信太郎 Shintaro Suzuki（1895年- 1989）

東京生まれ。洋画家。黒田清輝、石井柏亭に師事。

戦前、戦後の日本洋画界を代表する作家の一人です。

静物画、風景画を得意とし、その画風は子供が描いたような素朴なタッチが特徴的です。

また内田百閒、石坂洋次郎など書籍の装幀も多く残しています。

 

学芸大学の洋菓子店 マッターホーンの包装紙

また鈴木信太郎は、お店の包装紙などのパッケージのデザインも手掛けています。

その一つが学芸大学にある洋菓子店 マッターホーンのパッケージです。

 

 

マーターホーンは、松任谷由実さんもお気に入りの老舗の洋菓子店で、人気のバームクーヘンはいつも売り切れ。買うことが難しいです。

店員さんの制服が可愛らしく、小室圭さんのお母様である小室佳代さんが働いてもいました。

 

マッターホーンの栞。お人形の絵柄が可愛いです。

 

杉並のこけし屋さんや神田志乃多寿司さんの包装紙も鈴木信太郎によるものです。

洋画家の重鎮でもあった鈴木信太郎のパッケージは今考えると贅沢ですが、お店と画家との親しい関係性が伺い知れ、お店の雰囲気にもとても合っているように思います。

 

 

鈴木信太郎「画稿」

さて、今回入荷しました作品は、鈴木信太郎の画稿になります。

こちらの作品、遠近フラットな画面構成となっています。

遠近法が緩いのは、鈴木信太郎の特徴の一つです。今回の作品にも活かされています。

そしてペン画による控えめな表現が、人物、乗り物の素朴さを醸し出しています。

 

 

 

 

 

また、「画稿」は印刷を目的としている為、原稿には切り貼りなど修正が残っています。

左側のお辞儀の女性の顔辺りに手でちぎったような切り貼りによる修正があり。味わいが出ています。また鉛筆による下書きの跡も残っています。

そうした作家の創作の過程を知ることが出来るのは、画稿ならではの楽しみではないでしょうか。

 

通常、画稿や挿絵には、作家のサインがない場合もありますが、今回の画稿には鈴木信太郎のサインが入っています。

 

 

洋画家である鈴木信太郎の活動は、本の装幀やお店の包装紙、挿絵画稿と活動は多岐に渡り、その素朴の作風は多く人に親しまれています。

今回入荷しました画稿も、鈴木信太郎の画風の特徴がよく出ている作品となっております。

詳細は下記の通りになります。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

「鈴木信太郎画稿 」 Shintaro Suzuki drawing

ペン・紙 / pen drawing on paper
サイン入/signed
19×41.5cm

切り貼り 折れ有り

 

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